2011/11/08 (更新日:2011/11/08)

ブレーキなしの競技用自転車「ピスト」公道走行は違法!

交通事故&スポーツ情報, 森の風ブログ

ブレーキなしの競技用自転車「ピスト」公道走行は違法、死亡事故受けて県警が摘発本腰へ/神奈川

ブレーキなしの競技用自転車「ピスト」公道走行は違法、死亡事故受けて県警が摘発本腰へ/神奈川
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「ピスト」と呼ばれる自転車。この店ではブレーキを取り付けて販売している

 横浜市港北区で7月、男子学生が自転車で下り坂を走行中に歩道の縁石に衝突、その2週間後に死亡する事故があった。学生が乗っていたのは「ピスト」と呼 ばれる競技用自転車で、両輪にブレーキがなかったことが事故原因とみられている。近年、競技用自転車は人気を集め、ブレーキを取り付けない愛好家もいると いう。だが、両輪にブレーキを装備せず公道を走ることは道交法で禁じられており、県警は「命に関わる危険な行為。ルールを守ってほしい」と警告している。

 7月30日午後7時50分ごろ、横浜市港北区日吉本町の市道の急な下り坂で、同区に住む大学院生の男子学生(22)がピストで走行中、丁字路交差点を曲がり切れずに歩道の縁石に衝突し転倒。脳挫傷などにより今月15日に搬送先の病院で亡くなった。

 事故当時、現場は雨が降っていた。県警交通総務課によると、ブレーキが付いていなかったため、下り坂で増した速度を緩められなかったことが事故の一因だったという。

 ピストは、もともとトラック競技で使用され、ブレーキが装備されていないのが基本だ。停止するにはペダルを止めるしか方法がない。固定ギアで変速機はなく、軽量なことからスピードも出やすい。

 道交法は、前後輪にブレーキがない自転車は「整備不良」と定め、違反した場合は5万円以下の罰金を科すと規定している。

 横浜市内唯一という神奈川区のピスト専門店「JAH LIFE(ジャーライフ)」によると、構造のシンプルさによるファッション性が注目され、6~7年前から首都圏を中心に若者や通勤者の間で流行し始めた。同店は必ず両輪にブレーキを取り付けて販売しているという。

 3年ほど前までブレーキを外してピストに乗っていたという東京都立川市の男性(26)は、「シンプルでかっこいいのが特徴。とにかく(ブレーキやワイヤ など)余分なものは付けたくなかった」という。「違法と知っていたし、危険だと言われたが、自分は大丈夫だと思っていたし、気を付けていたので事故も起こ さなかった」とも話す。店が取り付けたブレーキを購入後に外してしまう人もいるという。

 「整備不良」自転車に対し、全国的に取り締まりを強化する動きが出てきている。福岡県警はことし1月、ブレーキを外した短距離レースなどで使う 「BMX」で公道を走ったとして、交通切符(赤切符)を2回交付した男性を道交法違反容疑で立件。男性は同罪で罰金6千円の略式命令を受けた。警視庁など も摘発に乗り出している。

 県警も対策に本腰を入れる。港北区での死亡事故などを受け、県内各署に対して文書を配布し、街頭で違法走行を見つけた場合は、積極的に摘発するよう求めている。

 また県内603の自転車販売店でつくる「県自転車商協同組合」に対しても、「ブレーキのない自転車は公道を走れないので、購入者に徹底してほしい」との文書を送付、注意を呼び掛けている。(ニュースより)

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