2011/04/25 (更新日:2011/04/25)
佑ちゃん連勝!頼もしい先輩も”持ってます”
(パ・リーグ、楽天3-5日本ハム、3回戦、日本ハム2勝1敗、24日、ほっともっと神戸)苦しみながらもデビュー2連勝だ! 日本ハムのドラフト1 位・斎藤佑樹投手(22)=早大=が24日、楽天3回戦(ほっともっと神戸)に先発。二回にソロ本塁打2発を被弾し、六回にも1点を失ったが、変化球を主 体に6回8安打3失点でしのいだ。先発全員の15安打(5得点)という援護にも恵まれ、2戦2勝。黄金ルーキーが波に乗ってきた。
カクテル光線がヒーローを照らす。1万8873人の観衆が大きな拍手を送る。開幕2戦2勝の斎藤は帽子を取り、頭を下げて歓声に応えた。
「今回の勝利の方が、投げきった感じが強い。1勝目は長くやっていればマグレで勝てるかもしれない。2連勝ということに意味があります」
プロ2度目の先発は苦しんだ。2点を先制した直後の二回、山崎とルイーズに被弾。山崎には直球を、ルイーズにはスライダーをいとも簡単にスタンドに運ばれた。
だが、変化球主体の投球でピンチをしのいだ。90球のうち直球は10球程度。3日の慈善試合で対戦した際、一回に主に直球を3連打された楽天の1-3番を、変化球を低めに集めて無安打に。「今日はとにかくそこを抑えようとした」と何度もうなずいた。
「こういう投球ができれば、味方の援護次第で勝てると思いました。自信が増したというより、不安が消えていくという感じ。直球で打ち取るのが理想だけど、変化球を投げて打たれないなら変化球で攻めたい」
課題も理解している。プロ最長イニングとなった六回に、3長短打を浴びた。三振ゲッツー&打者走者の暴走で1失点にとどめたが、「六回は3つともマグレでアウトが取れた。そこが課題」と次戦へ向け反省した。
17日の初勝利後、多くの祝福を受けた。早大の先輩、ヤクルト・青木からも「おめでとう」と言葉をかけられた。だが周囲が思っているほど、本人は舞い上 がっていない。初勝利のウイニングボールは、札幌ドームのロッカールームに無造作に置いたまま。「あまり取っておいたりしない」と持ち帰る予定はないとい う。
実は今、車の購入を検討中だ。メーカーは生まれ故郷の群馬・太田市に本工場があり、父・寿孝さん(62)が勤めていたスバル。車種は『レガシィ アウト バック』。「実家の車もスバルですし、両親と地元に恩返しがしたいんです。色は黒ですかね。格好いいし、雰囲気がある」というのが理由だ。
「次もできる仕事をしっかりして、勝てればいいですね」。神戸の夜空の下、背番号18は晴れやかに輝いていた。(ニュースより)